1989年にはじまった「ちいさな集い」が、いつの間にかこんなカタチになりました。
  ~NPO法人0-99おかやまおしえてネット~

私たちは子育てを通じて、ママと子ども/パパとママ/母とわたし・・、そんな身近な関係が『素敵!』になる事を目指し、そこから『素晴らしい社会』に期待を寄せています。
誰もが過度な無理をしないこと。
それが『素敵!』な関係づくりにつながります。
子どもを産んでくれた全てのママ、ありがとう!社会はママを応援しています。

2月18日ドクターキッズスクールにご参加の皆さま

2月18日ドクターキッズスクール
「遺伝子のはなし~ぼくは、なぜママににているの?~」に、ご参加の皆さま


お待たせいたしました。
子どもたちから二宮先生への質問の答えを頂きました。
大変お忙しい先生にも関わらず、丁寧なお答を頂いております。

感謝したいと思います。

どうぞ、ご覧ください。

また、HP上で、次回開催のご案内を致しますので、楽しみにして下さい。

 
 
Q:おじいちゃんが理系で、お父さんが文系で、僕が理系なんですけど、遺伝に左右されているんでしょうか。

A:高校生になったら習う内容ですが、ここでは難しい理屈は抜きにしておじいさんやおばあさんが持っていてもお父さんとお母さんの世代では表に出てこなかった特徴が孫の世代で表に出てくることがあると考えてみてください。教科の得意・不得意などの世代間の影響は教科により異なりますがおじいさんの遺伝子も確実にあなたまで伝わっているのでおじいさんに似ているところもたくさんあるのですよ。


Q:もしもチューリップにねずみの顔の遺伝子を組み込むと、ねずみの顔のチューリップになるのですか

A:植物と動物では遺伝子の仕組みに違いがあるのでそのままうまく顔が置き換わることはできないと思います。ですがあなたが大人になる未来では仕組みの違いを乗り越える為の知識や技術があるかも知れませんね。


Q:なぜ大学はいっぱいあるのに岡山大学を選んだんですか。高校はどこへ行ったんですか。どこの出身ですか。勉強がきらいなんですけど、どうしたら好きになれますか。

A:岡山大学は、自由な学風と崇高な理念があってその雰囲気が面白そうだったからです。高校は地元の高校に行きました。シーボルトの娘のおイネさんが育った街で育ちました。嫌いは嫌いでいいのですが、嫌いな中にも好きな部分が必ずあると思うので、それを探してみたらいいと思います。諦めないで下さい。また、嫌いな理由を考えてみるのもいいかも知れません。


Q:さいぼうには1つ1つに名前があるのか。親両方にまったくない場合はあるのか。さいぼうは何分ぐらいでわかれるのか。

A: 細胞にも名前がありますよ、組織や器官にちなんだ名前、発見した人の名前がついたもの、記号でつけられたものなどいろいろあります。両親ともに持っていないような細胞はないと思います。数時間で分裂を終了させる細胞もありますが、哺乳類の卵などのように分裂の途中で止まっていて受精とともに分裂を再開する細胞もあります。数十年間停止している例もあります。


Q: いつぐらいから医学部に入ることに決めたんですか。

A:小学校の頃から考えていました。でもその頃は憧れだけでした。その後、からだのしくみや、生物の生態等の次第に興味を持つようになり、医学部が現実のものになってきました。


Q: 細胞はたくさんあるけど、どこの細胞で遺伝子を調べるのですか。また、全部遺伝子は同じなんですか。

A: ほとんどすべての細胞の遺伝子を調べることができますよ。一つの個体ではある特別な細胞を除いてすべて同じ遺伝子を持っています。特別な細胞の例としては抗体を作る細胞があります。たくさんの種類の抗体を作らないといけないので抗体産生細胞の遺伝子は再配列を行って新しい抗体を作り出すことができます。古い話ですが抗体産生細胞の遺伝子は再配列の研究で日本人の利根川進先生がノーベル賞をもらっています。鋭い質問で、驚いています。最初の質問は、どこの細胞でもいいですが、とりやすい細胞の方が解析しやすいので、痛くないのを希望する人は、口の中の粘膜の上皮細胞をよく使います。痛くてもいい人は、注射針で血液を採って、その中の細胞を調べることもよくあります。二つ目の質問は、その通りです。同じ個体の細胞の遺伝子は、基本的に同じです。ですから、一番目の質問で、どこの細胞をとってもいいことになるのです。良くこの二つの質問が思いつきましたね。素晴らしい!


Q: 遺伝子はどれぐらいの大きさですか。

A: 遺伝子は一つの細胞の中にあってつなぎ合わせると2mくらいになります。遺伝子を作るパーツが30億個くらいつながってできていると考えられています。また平均すると一つの遺伝子を作る為に必要なパーツの30000個くらいだと言われています。そこから計算してみると20μmくらいになります。1mmの1/50の長さですね。


Q: 男女はどうしてわかれたくみになるんですか。

A: ヒトには男と女がいますね、これは性別を決める遺伝子が男と女で違っているためです。ヒトでは性別はこの遺伝子を含む染色体の組合せで決まります。一方の染色体には男になりなさいという命令が含まれていてこの染色体を持つ場合には男になります。一方この染色体を持たない場合には女になるのです。性の決まり方は生き物によって大きく違います。

ミシシッピーワニの場合には卵が孵化する温度が性別を決めます。28度を境に雄の生まれる割合が高くなり、32度以上では全てが雄になります。

べらの仲間では成長するとメスからオスになったりします。ある集団から雄をのぞくと一番大きなメスがオスになるそうです。人間の感覚からするととても不思議な感じがします。


Q:DNAはひいおじいちゃんよりもっと前もぼくとつながっているんですか。

A: 遠いご先祖の遺伝子も私たちは持っています。つながっていますよ。だから、家系の一族は同じ性格の人がでてきたりするのです。ただ代が進めば進むほど少なくなっていきます。


Q: ご先祖様だれか一人は、まったく同じいでんしをもっている人はいるんですか。(可能性はありますか)

A: 遠いご先祖の遺伝子も私たちは持っています。ただ代が進めば進むほど少なくなっていきます。一代ごとに223*223という非常に大きな数の組合せがあり更に組み換えや突然変異があり自分の先祖と同じ遺伝子を持った人は確率の上では存在しないことになっています。話は少しそれますが絶滅した動物の近縁種の中から絶滅種に良く似た個体同士を何回も何回もを掛け合わせると復活させることが理論上できるそうです。


Q: ファルク先生に「ワークシートの絵をほめてくださってThank you. I like English.」

A: お母さんの絵と自分の絵、お父さんの絵がうまく描けていたからです。どこがお母さんと似ていますか?お父さんとは?


Q: 母親の体の中にどうやって精子がいくのかがわからない。

A: 沢山の数の精子は母親のからだの中を泳ぎます。かなり長い距離を泳いで、母親の卵子に到達します。そうすると、その卵子の表面から、中に入ろうとするのですが、面白いことは、沢山たくさん精子があるのに、その中の一匹だけが中に入ることができるのです。どうしてそうなるのかは、未だわかっていません。どう、面白いですか?


Q: 先生が書かれた本はありますか。

A: 英語の本は書きましたが、日本語の本は未だ書いていません。書こうかなと思っていますので、書いたらお知らせします。


Q: わたしは大きくなったらじゅういさんになりたいけど、どうやってべんきょうしたらいいですか

A: どうして獣医さんになりたいのですか?医者になるのと同じように、生物に興味を持つといいと思います。動物は好きですか?好きな動物の生態を観察したり、一緒に遊んだり、動物が何をしたいのか会話をしてみるといいかも知れません。


Q: なぜ血がつながっているんですか。

A: 私たちの体にはたくさんの細胞があります。この細胞が生きていくためには栄養と酸素が必要なのです。また細胞が生きていると老廃物や二酸化炭素が出ます。これらの運搬をするために私たちの体中に血管の網が張り巡らされているのです。血液は心臓のポンプの機能で押し出され、肺で酸素と二酸化炭素の交換行われています。


Q: さいぼうの中には、たんぱく質はどれくらい含まれているんですか。

A: ヒトには遺伝子が25000程度あると現在考えられています。一つの遺伝子からでも多くの種類のタンパクが作られるのでタンパクの種類は更に多いと考えられますね。

ただし、いつもいつもこの25000の遺伝子が作られている訳ではないので、複雑です。どの遺伝子が、いつどこでタンパク質を作るかが、世界の研究者が調べていることです。大変複雑ですが、少しずつ面白いことはわかってきています。


Q: 病気は遺伝するのか。

A: 遺伝する病気はたくさんあります。筋ジストロフィーや血友病などがあります。医学部に入ったら、いくらでも教えてもらえます。


Q: ふたごはどうやってできるんですか。

A: 一卵性双生児の場合には受精して細胞の数が増えている途中で二つの分かれて二人の赤ちゃんになります。二卵生双生児の場合には二つの卵が同時期に受精して二人の赤ちゃんになります。残念ながらお話の中に入れたいと思っていましたが、時間がなくなったので、やめにしました。大変重要なところです。一部でもいいので、是非理解して下さい。


Q: 家族ににていることはぜんぶ遺伝子なんですか。

A: 遺伝子に原因がある場合と家族で一緒に暮らしているから似ている部分の二つがあります。話口調、しぐさ、価値観などは家族で良く似ていると言われています。


Q: 二宮先生は、父と母 どこが似ていてどこが似てないですか。

A: どちらにも似ていますよ。父親はもう亡くなりましたが、高校の数学の先生でした。どちらかと言うと、私が現在教える職業に就いているということからいうと、その辺りが共通点なのかも知れません。父親はもう亡くなりましたが、髪が白髪のところが似ていましたね。母親とは、音楽を好んだり、植物が好きでガーデニングすることが似てるように思います。まだ、ガーデニングする時間がないですが……。


Q: 放射性物質はDNAを傷つけると聞きますが、子どもに及ぼす影響など先生のご見解をお聞きしてみたいです。(お母さんからの質問)

A: 現在でも常に放射線の影響を我々は受けています。上空に行けば行く程その影響は強いです。放射線によるDNAの損傷から来るがんの発生は、我々は常にさらされています。原発からの漏出放射線による影響は重要な問題です。過度に神経質になることは、よくないですし、社会の中で生きること、日本人としてどう生きるか、ということと、政府が設定した基準値等の設定については、興味を持って見守り、自らの健康との関わりの中で対処しなければならない問題だと思います。このような放射線による影響が少なければ少ないだけ、それによるがん化は少ないのですが、それ以外の要素でがんになることもありますので、常識的な理解が必要だと思います。それが、今回の話の中で申し上げましたリベラルアーツの勉強だと思います。岡山大学はそれを重視すべく頑張っています。大学を卒業してもkeepしなければならないのは、このような勉強だと思います。日々勉強して、常識的な考えができるよう目指すべきだと思います。